2020年9月号の「あけぼの」を発行いたしました。
今月の格言
賢者は敵から多くを学ぶ
喜劇詩人 アリストパネス
賢者は敵から多くを学ぶ
将棋の藤井聡太棋士(18)は先月20日、8大タイトルのひとつである王位戦で木村一基王位を破りました。最年少の18歳1カ月で二冠となり八段に昇格しました。
先々月行われた一冠目奪取となる棋聖戦では8大タイトルのうち3つを保持していた渡辺明棋聖が相手でした。「現役最強」との呼び声高い相手を3勝1敗で倒しながらも藤井棋士は対局後のインタビューで、印象に残った勝負として唯一敗れた第3局を挙げました。
「渡辺先生と5番勝負をして勉強になることが多かった。特に、敗れた第3局は、自分では気づかない手を指されて勉強になった。」最年少でタイトル獲得という偉業を成し遂げながらもさらなる成長を求め、自分の課題に目を向け、貪欲に学び続ける。藤井面目躍如(めんぼくやくじょ)というところです。
日頃の学習において、模試や過去問演習に取り組む中、正解することもあれば、間違うこともあります。正解は喜びと自信をもたらしますが、成長のヒントは間違えた問題にこそあります。「なぜ解けなかったのか」「ここから何を学べばいいのか」自分の課題と向き合い、学び続けることが人を成長させるのです。
古代アテナイの詩人アリストパネスは、その戯曲にこう書いています。「賢者は敵から多くを学ぶ。」試験問題もある意味、乗り越えるべき敵なのかもしれません。そこからどれだけ学べたかで、来るべき結果は違ってきます。受験生のみなさん、ぜひ同じ学生でもある藤井聡太棋士のように、貪欲に学んでいきましょう。
夏期講習終了!いよいよ受験モード突入!
中学3年生にとって今後を左右する大切な夏休みが終わりました。例年と比べて今年の夏は短かったけれども充実した期間になったのではないかと思います。全科目これまでの見直しを一気にし、忘れているところや苦手だった分野をきちんと理解したり、覚え直すことができたことと思います。
しかし、本当の勝負はこれからです。まずは明確な志望校を決めましょう。そして、半年後に迫った高校入試で志望校に余裕を持って合格できる実力を培わなければなりません。
土日を含め、毎日塾の自習室は開放しています。塾生であれば、誰でも利用できます。新学期以降も引き続き安定した学習時間を確保し、さらなる成績アップを目指しましょう!
8月8日に行った全国学力テストの平均点と最高点を載せています。個人別の点数は通信と同封しています。
次に、中学生にとって模試とはどういったものであり、今後どのように活用すればよいのかを少し考えてみます。
中学3年生 |
||
科目 |
塾内最高点 |
塾内平均点 |
英語 |
82点 |
42点 |
数学 |
88点 |
48点 |
国語 |
92点 |
54点 |
理科 |
80点 |
47点 |
社会 |
90点 |
53点 |
総合点 |
419点 |
244点 |
中学2年生 |
||
科目 |
塾内最高点 |
塾内平均点 |
英語 |
100点 |
69点 |
数学 |
88点 |
59点 |
国語 |
84点 |
62点 |
理科 |
92点 |
64点 |
社会 |
92点 |
64点 |
総合点 |
430点 |
317点 |
模試を受ける意味
まず模試は、自分が志望校に対して、合格の可能性が高いのか低いのかを客観的に知ることができます。さらには、校内だけでなく他校の生徒も含めた順位や偏差値がでます。
自分の成績が伸びているのかどうか確かめる手段がないと、今続けている努力が正しいかどうかの判断ができません。そういうことを客観的に知らせてくれるのが模試です。自分の力が把握できてこそ、入試までの受験勉強の作戦を立て、実行することができるのです。
気持ちの引き締め
模試を受けてその結果が返ってくると、自分の点数や偏差値、合格可能性判定などを見て、気持ちが動きます。思ったとおりの好成績なら「よし」と気合いが入るし、志望校との距離を思い知らされてがっくりということもあるでしょう。模試はあくまでも途中経過だからその評価にとらわれすぎてはいけませんが、そのように気持ちを動かせることは志望校を目指す強い意志を改めて自覚するよい機会になります。結果を受け止めることでやる気が湧いてくる。これは模試の大切な効果の1つです。
成績票の活用方法
模試の採点済み答案と成績票を受け取ったら、合否判定や偏差値を見るだけではもったいないです。成績票には各教科の単元別の結果も載っています。これをしっかりチェックすれば、現時点でできていることとできていないことが細かく判別できるはずです。
真剣に勉強している以上、模試の結果で喜んだり悲しんだりするのは当然のことです。ですが結果に一喜一憂するだけでは受けた意味がありません。気持ちを整理して、これから何をすべきかを返却票をもとに考えましょう。次につなげていくことが大切なのです。
AKEBONO ENGLISH NEWS
Dustin Mankin goes back home
英会話講師のダスティン先生が8月いっぱいで退職となり、母国アメリカ・ケンタッキー州に帰国するようになりました。ダスティン先生は2013年4月より7年5ヶ月もの間、子どもたちに英語指導をしてくれました。大きな体と明るいキャラクターで、子どもたちからとても人気がありました。ダスティン先生は授業だけでなく、七夕パーティ、ハロウィーンパーティ、クリスマスパーティなどのイベントでも大いに盛り上げてくれました。最後の授業では素敵なメッセージカードをくれた小学生、音楽にあわせて写真やメッセージを添えたムービーを作ってくれた中学生、そしてお別れ会では、小学生から高校生までの子どもたちが作ってくれた感謝いっぱいの色紙をプレゼントしました。嬉しさと感動のあまり涙ぐんでいるように見えました。ダスティン先生と過ごした時間は子どもたちにとっても貴重で素敵な時間になっていたことでしょう。また、お会いできる日を楽しみにしています!
共通テストで成功する戦略
2021年1月にセンター試験に代わって実施される大学入試共通テスト。大学入試の第1関門と言えるこの試験で、高得点を獲得することが志望校合格の近道と言えます。
とはいえ、いまだ未知の部分も多いのも事実です。共通テストで高得点をとるには、努力がきちんと結果に結びつく「正しい努力」が必要です。
圧倒的な演習量が合格を生む
共通テストは、これまで2回の試行調査が行われているものの、本番で実際にどんな問題が出るのかは箱を開けてみるまでわかりません。つまり、過去問で頻出の問題形式への対応力を鍛えるという受験勉強の王道とも言える対策法がとれないのです。
ただし、どんなテストであっても学力の根幹にあるのは基礎力です。ここが盤石なら本番で想定外の問題が出題されても、対応することができます。
思考力を鍛える
共通テストの大きな特徴が、センター試験ではあまり見られなかった思考力を問う問題が出題されることです。ここで言う思考力とは、簡単に言えば、「各科目の知識や技能を活用して問題の解決策などを考察する能力」。試行調査を見ても、各科目ともこうした力を測る思考力問題が多数出題されており、その対策が高得点獲得のカギとなりそうです。対策としては、これまでやってきた東進の共通テスト対策講座をしっかり復習し具体的にどういう問題でどのような思考力が問われるのかを覚えることが大切です。
時間感覚を磨く
共通テストは、試験時間に対して問題量が多く、時間的に厳しい試験です。問題文や資料の読み取りが増えるなど、この点でセンター試験以上に厳しくなる可能性があります。対策として時間の感覚を磨くことが重要です。模試だけでなく問題集などで大問ごとに解くときなども時間を意識して解きましょう。時間配分や解答手順を探り、自分にとって効果的な試験時間戦略を練り上げましょう。
東進模試を活用する
これから共通テストの対策を進めるうえで、特に重要な手段となるのが模擬試験です。センター試験と違って、来年度が初めてとなる共通テストには過去問がありません。そんななか、共通テストの作題方針、試行調査の出題内容や結果、受験生の弱点などを徹底研究して作られる東進模試は、共通テスト型の問題を実体験し、その特徴や自分の課題を知るための大変貴重な機会となります。共通テストで高得点を狙うなら、東進模試をできるだけ多く受験し、一流講師による解説授業で対策に活かしましょう。
PDCAを回す
共通テストに向けて、やるべきことは非常に多く、消化するには、計画的な学習が不可欠です。そこで実践してもらいたいのがPDCAです。PDCAとは①Plan(計画)②Do(実行)③Check(確認)④Action(改善策)のサイクルを回し続けるものです。受験対策で効果的な方法です。
編集後記
ダスティン先生、約7年半の日本の生活は楽しかったですか?
大分県宇佐市の学習塾(進学塾)・予備校・英会話教室「あけぼのグループ」では小学生・中学生・高校生の進学と受験合格のために頑張る子どもたちを応援します。